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2017年2月

長周期地震動(=長く大きな揺れ)対策について

今回は既存の超高層建築物等における、長周期地震動の対策についてです。

*超高層建築物・・・高さ60mを超える建築物

南海トラフ沿い(図表3)で、今後30年以内に起こるとされているM8-9クラスの巨大地震。

長周期地震動」は、そのような震源が浅い巨大地震で発生し、「ゆっくりとした揺れが長く継続する」という特徴があります。(図表2)

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H23年に起こった東北地方太平洋沖地震では、震源から約700km離れた大阪市内の超高層ビルで大きな揺れが起き、居住者に大きな恐怖感を与えると共に、家具や内装、エレベータなどの設備に大きな被害をもたらしました。(図表1)

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*南海トラフ沿いではM8~9クラスの地震が約100~150年間隔で発生。
*今後30年以内に70%程度の確率で発生。

巨大地震によって長周期地震動が発生すると、地震動の揺れによる建物の速度は、三大都市圏の広い範囲で150cm/秒以下、一部地域で局所的に250cm/秒程度、と推計されます。これまでの実験結果(図表4)によれば、建物が倒壊するまでには一定の余裕があるのではないかと推察されますが、超高層建築物を含む多くの建物で間仕切り壁や天井材、スプリンクラーなどの非構造部材や設備機器に様々な被害が発生する可能性があります。

上層階ほど揺れが大きく、多くの固定していない家具類が転倒し、キャスター付きの家具類等が大きく移動することで、人的な被害が発生することが懸念されます。(図表5 平成27年12月 内閣府報告書)

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*家具の転倒・移動等の対策については、「家具類の転倒・落下・移動防止対策ハンドブック」(←クリックすると東京消防庁のホームページに移動します)が参考になります。(例:図表6)

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また、災害時に防災拠点となることが期待される施設等においては、地震時の揺れを低減させる装置(ダンパー等)を設置するなど、自主的な取り組みが進められています。

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下の図の対象エリア内(特に図中赤・青色の地域)の超高層建築物等については、今回の対策で求める長周期地震動の大きさが、建物の建設時に想定していた地震動の大きさを上回っている可能性があります。

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詳細検証や回収等を行うにあたっては、販売者、施工者、または設計者にご相談を。

本対策の対象となる区分所有マンションについては、合意形成を円滑に進めるため、国土交通省において支援制度を準備しています。

詳しくは、地方公共団体(市区町村及び都道府県)の建築部局等にお尋ねください。

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空き家になっている住宅やアパートをお持ちではないですか?

「特定空家等」に該当すると土地の税額が高くなる可能性があります!
平成25年の統計調査によりますと、世田谷区内の空き家数は約5万3千戸で、

23区内でも大田区の6, 2万戸に続き、第2位で大変多くの戸数になっています。
(【参照】平成2 5年住宅·土地統計調査/総務省)
空き家のまま建物や敷地を何年も放置しますと老朽化が進み、庭木が生い茂ったり
ゴミを投げ入れられたりして、倒壊の危険や街の景観が損なわれるなど、地域の生活
環境に悪影響を及ぽす恐れがあります。 もしこのような状態になってしまいますと、
「特定空家等」に指定され、この敷地は固定資産税等の特例の適用対象から除外され
ます。そうすると小規模住宅用地(1戸につき200 ㎡までの部分)については、固定
資産税は6倍、都市計画税は3倍になってしまいます。

 

※「特定空家等」とは、どのようなものか?
①そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
②そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
③適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
④その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態
にある空家等をいいます。(空家等対策の推進に関する特別措置法第2条第2項)

 

でも大丈夫です。今お持ちの建物が「特定空家等」にならないためには、日ごろの

管理を十分にして、賃貸に出したり、あるいは売却したりすれば良いのです。

また、地域貢献に活用するという方法もあります。

 世田谷区では、区内の空家等(空家・空き室・空き部屋)を地域の資源と考え、地域

コミュニティの活性化・再生につながる公益的な活用を進めていくため、オーナー向けの

相談窓口を開設しています。空家をお持ちで、地域の為に役立てたいとお考えのオーナー

のみなさん、ぜひこの相談窓口をご活用下さい!

当社の所属する、(一社)東京都事務所協会 世田谷支部は、建築の専門家集団として、

空き家等の地域貢献活用を 強力にサポートしていきます。

【空き家等地域貢献活用相談窓口】
(一財)世田谷トラストまちづくり  トラストまちづくり課
世田谷区北沢2-8-18 北沢タウンホール7階
電話03-6407-3313 (受付時間平日9:00~17:00)
(一般社団法人 東京都建築士事務所協会 世田谷支部)

 

 

 

 

 

 

 

 

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